ねずみ駆除方法の知識

ねずみと人体への感染症には次のようなものがあります。

◇腎症候性出血熱(HFRS)
病原体であるハンタウイルス（HFRSウイルスともいいます）を保有するネズミが排泄した糞や尿に接触したり、ねずみに咬まれることにより感染する感染症（熱性・腎性疾患）です。

発熱や、結膜、皮膚からの出血と、蛋白尿等の症状を引き起こします。

死にいたることもある恐ろしい感染症です。

◇レプトスピラ症 （ワイル病）
このレプトスピラ症 （ワイル病）は、主にドブネズミの排泄物から水を介して感染します。傷口や経皮的にも感染します。

水に触れる機会が多い農業従事者・料理人や公園での水遊び等をする方は、十分な注意が必要です。

５～１４日の潜伏期間を経て、せき、発熱、頭痛、腹痛、結膜充血などを生じます。その後、黄疸、出血、腎障害を伴うことことがあります。

かぜに良く似た軽症型から、腎障害などまで、さまざまな症状を引き起こすのです。重症の場合は意識不明となることもあります。

都市に生息するドブネズミから高確率でレプトスピラ菌が検出されており、患者の報告も増えています。

クロロマイセチンなどの抗生物質で治療がなされます。

◇鼠咬症(そこうしょう)
鼠咬症は、ねずみの咬まれたり、引っかかれることにより感染する全身性熱性疾患です。食べ物や水を介して経口感染もあります。鼠咬症は鼠毒ともいいます。

実は、かつて私の母が就寝中ねずみに咬まれる事件がありました。。。

潜伏期間後に、発熱とともに、ずきずきと痛みを生じます。発疹も始まります。発熱下がったり上がったりという状態がしばらく継続することがあります。

合併症として、腎炎、気管支炎などが見られることもあります。

最近では、ドブネズミに咬まれた方が亡くなられた事件もありました。

◇ペスト
ねずみからノミ（ケオプスネズミノミ）、ノミから人間にペストは感染します。このペスト菌は北里柴三郎によって発見されました。

ペストには、直接ノミから感染する腺ペストと、人間から人間へと感染する肺ペストがあります。

ノミに人間が刺されると、１～６日の潜伏期ののちに発症し、黒紫色の斑点ができるなどの症状が起こり死亡にいたります。

世界では毎年患者が発生していますが、日本では１９１８年以降は、ペストの発生は確認されていません。

◇ねずみと皮膚炎
ねずみには体長0.5～1.0㎜のイエダニというダニが寄生しています。イエダニは、人を吸血して皮膚炎を起こします。痒くてたまらなくなります。